【英文法 第1章】目的語 O と補語 C の見分け方|文型判断の最重要ポイントを整理する

目次

導入

5 文型を学ぶうえで、多くの受験生がつまずくのが 目的語 O と補語 C の違い です。

特に、第 2 文型 SVC、第 3 文型 SVO、第 5 文型 SVOC を見分けるには、O と C の区別が欠かせません。

たとえば、次の 2 つの文を見てください。

例文 S と後ろの語の関係 後ろの語の役割
She became a teacher. She = a teacher 補語 C
She met a teacher. She ≠ a teacher 目的語 O

どちらも動詞の後ろに a teacher という名詞があります。しかし、1 つ目は 補語 C、2 つ目は 目的語 O です。

また、次の 2 つも重要です。

例文 後ろの 2 語の関係 文型
He gave me a book. me ≠ a book 第 4 文型 SVOO
He made me happy. me = happy 第 5 文型 SVOC

この記事では、目的語 O と補語 C の違いを、大学受験で使える形で 横断的に 整理します。流れは次の通りです。

  1. 単元の中心イメージ — O と C の本質的な違い
  2. 基本用法(O と C の概要) — それぞれの役割と判別の核
  3. 応用例と判別のコツ — 各文型での見抜き方
  4. 大学受験で問われる重要ポイント — 入試で狙われる判別ルール
  5. よくある間違い — 受験生がやりがちなミス

これまでに学んだ 第 2 文型 SVC第 3 文型 SVO第 4 文型 SVOO第 5 文型 SVOC を横断するレビュー記事です。

単元の中心イメージ

目的語 O と補語 C の中心イメージは、次のように考えるとわかりやすいです。

記号 性質 訳のイメージ
O(目的語) 動作の対象 「何を」「誰を」
C(補語) S や O を 説明する語 S は C である/O が C である

O は動作の対象、C はイコール関係

I read a book.(a book は read の対象 → O)
She is kind.(She = kind → C)
The news made me sad.(me = sad → C)

つまり、O と C を見分けるポイントは、

  • O:動作の対象
  • C:S や O の説明(イコール関係)

です。

文型判別の核

実戦的には、次の 3 つで判断します。

関係 文型
S = C 第 2 文型 SVC
動詞の直後の名詞が S と ≠(その名詞が動作の対象) 第 3 文型 SVO(または第 4 文型 SVOO)
O = C 第 5 文型 SVOC

基本用法(O と C の概要)

目的語 O とは

目的語 O は、動詞の動作や働きの 対象 になる語です。基本的に、第 3 文型 SVO・第 4 文型 SVOO・第 5 文型 SVOC に出てきます。

She opened the door.(the door は opened の対象)
He helped me.(me は helped の対象)

目的語には、名詞・代名詞・動名詞・to 不定詞・that 節・wh 節 などが入ります。

目的語の形
名詞 I read a book.
代名詞 He helped me.
動名詞 I enjoy reading books.
to 不定詞 I decided to study abroad.
that 節 I know that he is honest.
wh 節 I don’t know what he wants.

目的語は 「動作の対象」 であり、基本的に主語や他の語と イコール関係にはなりません

補語 C とは

補語 C は、主語 S や目的語 O の 説明を補う語 です。補語には、大きく 2 種類あります。

種類 役割 文型
主語の補語 S を説明(S = C) 第 2 文型 SVC
目的語の補語 O を説明(O = C) 第 5 文型 SVOC
He is a doctor.(He = a doctor → 主語の補語)
She looks tired.(She = tired → 主語の補語)
We call him Ken.(him = Ken → 目的語の補語)
She made me happy.(me = happy → 目的語の補語)

補語には、名詞・形容詞 がよく使われます。また、第 5 文型では to 不定詞・動詞の原形・現在分詞・過去分詞 も補語になります。

補語の形
名詞 He became a doctor.
形容詞 She looks happy.
to 不定詞(SVOC) I want you to help me.
動詞の原形(SVOC) I saw him run.
現在分詞(SVOC) I saw him running.
過去分詞(SVOC) I heard my name called.

応用例と判別のコツ

ここからは、各文型での O と C の見抜き方を整理していきます。

① 第 2 文型 SVC:S = C を確認する

第 2 文型では、C が 主語 S を説明 します。

She became famous.(She = famous → famous は C)
He is a student.(He = a student → a student は C)

動詞の後ろに名詞があるからといって、必ず目的語になるわけではありません。

例文 関係 文型
He became a teacher. He = a teacher SVC
He met a teacher. He ≠ a teacher SVO

S = C の関係 があるかどうかを確認すると、第 2 文型と第 3 文型を見分けやすくなります。

② 第 3 文型 SVO:O は動作の対象になる

第 3 文型では、O は 動作の対象 になります。S と O はイコール関係になりません。

I bought a camera.(a camera は bought の対象)
She likes dogs.(dogs は likes の対象)
He visited his uncle.(his uncle は visited の対象)

第 3 文型では、「S が O を V する」 という形で考えるとわかりやすいです。O は「される側」「対象になるもの」であり、主語を説明する語ではありません。

③ 第 5 文型 SVOC:O = C を確認する

第 5 文型では、C が 目的語 O を説明 します。

The news made me happy.(me = happy)
We found the room empty.(the room = empty)
They named the dog Pochi.(the dog = Pochi)

第 5 文型では、O と C の間に次のような関係があります。

関係
O が C である We call him Ken.
O が C になる He made me happy.
O が C する I saw him run.
O が C される I heard my name called.

たとえば、

I saw him run.

him と run の間に 意味上の主語・述語関係(him が run する)があります。run は目的語 him を説明する補語 C です。

④ 第 4 文型 SVOO と第 5 文型 SVOC の違い

第 4 文型と第 5 文型は、どちらも動詞の後ろに 2 つの要素が続くため、混同しやすいです。見分けは、後ろ 2 語のイコール関係 です。

文型 関係
SVOO O1 ≠ O2 He gave me a book.
SVOC O = C He made me happy.
例文 後ろ 2 語の関係 文型
He gave me a book. me ≠ a book(受け取る人 / 受け取る物) SVOO
He made me happy. me = happy(私が幸せな状態) SVOC
She found me a seat. me ≠ a seat SVOO
She found the seat comfortable. the seat = comfortable SVOC

⑤ 同じ動詞でも文型によって O と C が変わる

特に make / find / call などは、文型によって意味が変わります。

make の 3 文型

例文 解釈 文型
She made a cake. ケーキを作った SVO
She made me a cake. 私にケーキを作ってくれた(me ≠ a cake) SVOO
She made me happy. 私を幸せにした(me = happy) SVOC

同じ make でも、後ろの形によって文型が変わります。

find の 2 文型

例文 解釈 文型
I found an interesting book. おもしろい本を見つけた(全体が O) SVO
I found the book interesting. その本がおもしろいとわかった(the book = interesting) SVOC

語順の違いで意味が大きく変わるので注意しましょう。

⑥ 補語 C には形容詞を使うことが多い

補語 C は、主語や目的語の 状態・性質 を説明します。そのため、形容詞 がよく使われます。副詞は補語にならない ので注意です。

× She looks happily.
〇 She looks happy.(She = happy)

× The story made me sadly.
〇 The story made me sad.(me = sad)

文型
look + 形容詞 SVC(〜に見える)
make O + 形容詞 SVOC(O を〜にする)
smile + 副詞 SV(〜に微笑む)
speak + 副詞 SV(〜に話す)

⑦ 前置詞句は基本的に M と考える

O と C を見分けるとき、前置詞句 にも注意が必要です。前置詞の後ろに名詞があっても、それを文型上の目的語 O と考えないようにしましょう。

He lives in Tokyo.(in Tokyo は M、文型は SV)
She is in the classroom.(in the classroom は M、文型は SV + M)

She = in the classroom ではないので、補語 C でもありません。

前置詞の後ろの名詞を、すぐに O と考えない という原則を押さえましょう。

大学受験で問われる重要ポイント

ポイント 1:S = C なら第 2 文型 SVC

例文 関係 文型
He became famous. He = famous SVC
She is a doctor. She = a doctor SVC
She met a doctor. She ≠ a doctor SVO

ポイント 2:O が動作の対象なら第 3 文型 SVO

例文 関係 文型
He opened the window. He ≠ the window(the window は対象) SVO
I know the answer. I ≠ the answer(the answer は対象) SVO

「S が O を V する」関係になっているかを確認しましょう。

ポイント 3:O = C なら第 5 文型 SVOC

例文 関係 文型
We call him Ken. him = Ken SVOC
I found the test difficult. the test = difficult SVOC
The teacher made us quiet. us = quiet SVOC

第 5 文型は 和訳で差がつきやすい 文型です。

× I found the test difficult. を「私は難しいテストを見つけた」と訳す
〇 「私はそのテストが難しいとわかった」

ポイント 4:SVOO と SVOC は後ろ 2 語の関係で見分ける

例文 関係 文型
He bought me a present. me ≠ a present SVOO
He made me happy. me = happy SVOC
She found me a seat. me ≠ a seat SVOO
She found the seat comfortable. the seat = comfortable SVOC

後ろに 2 つ語が続いたら、まずイコール関係を確認 しましょう。

ポイント 5:補語 C と修飾語 M を区別する

例文 後ろの語の役割 文型
She looks happy. C(She = happy) SVC
She smiled happily. M(smiled を修飾) SV

形容詞は補語になりやすく、副詞は修飾語になりやすいです。ただし、最終的には 「何を説明しているのか」 を考えることが大切です。

ポイント 6:補語 C には名詞・形容詞・準動詞が入る

第 5 文型では、C の形が多様なので、O と C の意味関係を必ず確認しましょう。

C の形 O と C の関係
名詞 We call her Lisa. her = Lisa
形容詞 The news made him angry. him = angry
to 不定詞 I want you to stay here. you が stay here する
動詞の原形 I saw him run. him が run する
現在分詞 I saw him running. him が running している
過去分詞 I heard my name called. my name が called される

よくある間違い

間違い 1:動詞の後ろの名詞をすべて目的語だと思う

× She became a teacher. の a teacher を目的語と考える
〇 a teacher は 補語 C(She = a teacher)

動詞の後ろに名詞があるからといって、必ず目的語とは限りません。

間違い 2:SVC と SVO を日本語訳だけで判断する

例文 関係 文型
He became a doctor. He = a doctor SVC
He met a doctor. He ≠ a doctor SVO

日本語訳ではなく、イコール関係 を確認しましょう。

間違い 3:第 4 文型と第 5 文型を混同する

× He made me happy. を第 4 文型 SVOO と考える
〇 me = happy なので 第 5 文型 SVOC

一方、He made me a chair. なら me ≠ a chair なので 第 4 文型 SVOOmake は両方の文型で使える ので、必ず後ろ 2 語の関係を確認。

間違い 4:補語に副詞を使ってしまう

× She looks happily.
〇 She looks happy.

× The news made me sadly.
〇 The news made me sad.

補語 C には 形容詞 を使います。

間違い 5:find O C を find O と混同する

例文 解釈 文型
I found the book interesting. その本がおもしろいとわかった SVOC
I found an interesting book. おもしろい本を見つけた SVO

語順と意味が異なります。

間違い 6:前置詞の後ろの名詞を文型上の O と考える

× He lives in Tokyo. を SVO と考える
〇 He lives in Tokyo. は SV + M(in Tokyo は M)

一方、He visited Tokyo. なら Tokyo は visited の O(SVO)。

文型
live in Tokyo SV + M
visit Tokyo SVO

間違い 7:過去分詞の補語を目的語だと考える

× I heard my name called. の called を目的語と考える
〇 called は 補語 C(my name が called される、という受動関係)

第 5 文型では、C に過去分詞が来ることがあります。O と C の関係が 「される」 になっているかを確認しましょう。

まとめ

目的語 O と補語 C の違いは、5 文型の 核心 です。

記号 性質
O 動作の対象 I read a book.
C S や O の説明(イコール関係) She is kind. / The news made me happy.

文型判別の核

関係 文型
S = C 第 2 文型 SVC
動詞の直後の名詞が S と ≠(その名詞が動作の対象) 第 3 文型 SVO
O1 ≠ O2 第 4 文型 SVOO
O = C 第 5 文型 SVOC

大学受験で重要なポイント

  • 動詞の後ろの名詞が、目的語か補語か を見分ける
  • SVC と SVO を区別する(S = C なら SVC)
  • SVOO と SVOC を区別する(後ろ 2 語のイコール関係)
  • 補語には 形容詞 を使うことが多い(副詞は補語にならない)
  • find O C と find O を区別する(語順と意味が違う)
  • 前置詞の後ろの名詞 を、文型上の O と混同しない
  • 第 5 文型では、O と C の 能動・受動関係 を確認する(原形・現在分詞・過去分詞)

目的語 O と補語 C の違いを理解すると、第 2 文型・第 3 文型・第 4 文型・第 5 文型の区別が かなり正確 になります。

英文を読むときは、動詞の後ろにある語を見て、

  • これは 動作の対象 なのか
  • それとも、主語や目的語を説明しているのか

を必ず確認しましょう。

この習慣がつくと、和訳問題・整序英作文・長文読解で、英文の構造を正しくつかめるようになります。


この章の進行

次は、第 4 文型の書き換えと to / for / of の使い分け を整理します。


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この記事を書いた人

予備校講師・大学受験英語指導。TOEIC990点・英検1級。偏差値50〜60帯の受験生が英文法・英文解釈・英作文の力を体系的に身につけられるよう、問題解説を中心に発信しています。

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