S・V・O・C・M

S・V・O・C・M
目次

導入

英語の5文型は、S・V・O・C・Mという記号で説明されます。

この記号の意味があいまいだと、文型は正しく取れません。

たとえば、次の2文を見てください。
どちらも「動詞+a teacher」ですが、a teacher の役割は正反対です。

She became a teacher.
彼女は先生になった。
She met a teacher.
彼女は先生に会った。

became の後ろは She = a teacher。
だから a teacher は補語 Cです。

met の後ろは She ≠ a teacher(会った相手)。
だから a teacher は目的語 Oです。

つまり S・V・O・C・M は品詞ではなく、文の中での「役割」を表します。

この記事で、5つの記号を最短で押さえましょう。

この記事のポイント(読了6分)
  • S:主語/V:動詞/O:目的語/C:補語/M:修飾語
  • 品詞ではなく「文の中での役割」で見る
  • O と C はイコール関係で見分ける

基本

大原則は、同じ品詞でも文によって役割が変わることです。

名詞は、S にも O にも C にもなります。

Tom likes music.
トムは音楽が好きです。
Tom is a musician.
トムは音楽家です。

music は O、a musician は C。
どちらも名詞ですが、役割は違います。

「名詞だから O」と品詞で決めつけず、その語が文の中で何をしているかを見ます。

記号 英語 役割
S Subject 文の主役(〜は/〜が)
V Verb 文の中心となる動詞
O Object 動作の対象
C Complement 主語や目的語を説明する語
M Modifier 文に情報を加える修飾語(文型の中心には入らない

S:主語

文の主役で、「〜は・〜が」にあたります。

1語とは限らず、修飾語がつくと長くなります。

The boy in the park is my brother.
公園にいるその少年は私の弟です。

The boy in the park 全体が S。
中心は The boy で、in the park はそれを説明する修飾語です。

長い主語は、まず中心の名詞を見つけましょう。

V:動詞

主語の動作や状態を表し、文型を決める中心です。

be 動詞も、助動詞+動詞のまとまりも V として扱います。

She can speak French.
彼女はフランス語を話すことができます。

can speak が動詞部分。
She が S、French が O で、文型は SVO です。

英文はまず V を探すのが基本です。

O:目的語

動詞の対象になる語です。

「〜を・〜に」にあたることが多いですが、訳だけで決めてはいけません。

名詞・代名詞のほか、句や節も O になります。

I know that he is honest.
私は彼が正直だと知っています。

that he is honest 全体が O です。

O の判断では、注意点が2つあります。

① 前置詞の後ろの名詞
これは文型上の O ではなく、修飾語 M です。

He lives in Osaka.
彼は大阪に住んでいます。

in Osaka は場所の M で、文型は SV。

目的語をとる動詞を他動詞、とらない動詞を自動詞と呼びます(reach は他動詞、arrive は自動詞)。

② 疑問文
目的語が文頭に出ることがあります。

What did you buy?
あなたは何を買いましたか。

What が buy の O。
You bought what. の what が前に出た形です。

C:補語

S や O を説明する語です。

見分けの決め手はイコール関係
S = C なら第2文型 SVC、O = C なら第5文型 SVOC です。

She is a doctor.
彼女は医者です。

She = a doctor。
a doctor が S を説明する C です(SVC)。

The news made me happy.
その知らせは私を幸せな気持ちにしました。

me = happy。
happy が O を説明する C です(SVOC)。

補語には、名詞も形容詞も使えます。

M:修飾語

時・場所・理由・方法などの追加情報を与えます。

文型の中心には入りません。
M を外すと、文の骨組みが見えます。

He studied English in the library yesterday.
彼は昨日、図書館で英語を勉強しました。

in the library(場所)と yesterday(時)が M。
外すと He studied English.(SVO)が残ります。

長い英文も、まず M を外して S・V・O・C を取ると読みやすくなります。

よくある間違い

間違い 1:動詞の後ろの名詞をすべて O だと思う

誤りShe became a teacher. の a teacher を目的語 O と考える。
正しくはa teacher は補語 C。
日本語訳彼女は先生になりました。

She = a teacher なので補語 C。
met a teacher(She ≠ a teacher)なら O になります。

間違い 2:前置詞の後ろの名詞を文型上の O だと思う

誤りHe lives in Tokyo. を SVO と考える。
正しくはHe lives in Tokyo. は SV + M。
日本語訳彼は東京に住んでいます。

in Tokyo 全体で場所の M。
文型の中心は He lives なので SV です。

間違い 3:M を文型に入れてしまう

誤りI studied English yesterday. を SVOO と考える。
正しくはI studied English yesterday. は SVO + M。
日本語訳私は昨日英語を勉強しました。

yesterday は時の M。
時・場所・方法を表す語句は、多くの場合 M です。

間違い 4:補語に副詞を使ってしまう

誤りShe looks happily.
正しくはShe looks happy.
日本語訳彼女は幸せそうに見えます。

look「〜に見える」は SVC。補語には形容詞 happy を使います。

副詞 happily は補語になれません(She smiled happily. なら happily は M)。

間違い 5:be 動詞の後ろをすべて C だと思う

誤りShe is in the classroom. の in the classroom を補語 C と考える。
正しくはin the classroom は修飾語 M。
日本語訳彼女は教室にいます。

She ≠ in the classroom なので M。
She is a student.(She = a student)なら a student が C です。

be 動詞の後ろでも、イコール関係があるかで判断します。

間違い 6:O と C の関係を確認しない

誤りI found the book interesting. を「私はおもしろい本を見つけた」とだけ考える。
正しくはI found the book interesting.
私はその本がおもしろいとわかりました。

the book = interesting なので、the book が O、interesting が C の第5文型 SVOC。

「おもしろい本を見つけた」なら I found an interesting book.(an interesting book 全体が O)。
形も意味も変わります。

まとめ

記号 役割
S 主語 Ken studies English.
V 動詞 She runs every morning.
O 目的語(動作の対象) I read a book.
C 補語(S や O の説明) She is kind. / We call him Ken.
M 修飾語(文型の中心には入らない) He studied English in the library yesterday.
  • 品詞ではなく、文の中での役割で見る
  • S = C、O = C のイコール関係で C を見分ける
  • 前置詞の後ろの名詞は文型上の O ではなく M
  • まず M を外して 骨組み(S・V・O・C)を取る

この章の進行

次は、ここで身につけた S・V・O・C・M の感覚を使って、5 文型 1 つひとつの形と判別法 を見ていきます。


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この記事を書いた人

大学受験英語の専任講師。指導歴9年・のべ1,500人以上を指導。TOEIC990点(満点)・英検1級・登録日本語教員。英文法・英文解釈・英作文を「順番につなげて」学べるよう、問題演習を中心にわかりやすい解説を発信しています。

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