【英文法 第9章】関係代名詞の省略|目的格が消える条件と見抜き方

目次

導入

関係代名詞は、いつでも見える形で置かれるわけではありません。

This is the book I bought yesterday. では、the book と I bought yesterday の間に目的格の関係代名詞 which / that が省略されています。

この記事では、関係代名詞が省略できる条件、省略できない条件、省略された関係詞を読解で見抜く方法を整理します。

この記事では、文法事項そのものを順番に整理します。流れは次の通りです。

  1. 単元の中心イメージ — 関係詞をどう見るか
  2. 基本用法(関係代名詞の省略の概要) — まず押さえる形と意味
  3. 応用例と判別のコツ — 入試で迷いやすい使い分け
  4. 大学受験で問われる重要ポイント — 整序・空所補充・読解で見る場所
  5. よくある間違い — 日本語訳や先行詞だけに引っ張られやすい形

単元の中心イメージ

関係代名詞の省略の中心は、目的格なら省略できることが多い、というルールです。

the book which I bought では、which は bought の目的語です。この目的格 which は省略でき、the book I bought になります。

一方、the man who lives next door の who は lives の主語なので省略できません。関係代名詞が見えない英文では、名詞の後ろにいきなり主語 + 動詞が続いていないかを確認します。

関係代名詞の働き 省略 理由
主格 不可 the man who lives here who が lives の主語
目的格 the book I bought which / that が bought の目的語
前置詞の目的語 可の場合あり the house I live in in の目的語が省略
所有格 不可 the girl whose father is a doctor whose は所有を表す

基本用法(関係代名詞の省略の概要)

目的格は省略できる

関係代名詞が関係詞節の中で目的語になっている場合、省略できることが多いです。

The movie that I watched yesterday was interesting. は The movie I watched yesterday was interesting. とできます。

The man I met yesterday was kind.
whom / who / that が省略されている。
The bag she bought was expensive.
which / that が省略されている。

主格は省略できない

関係代名詞が関係詞節の主語になっている場合、原則として省略できません。

The man who lives next door is a doctor. の who を省略して The man lives next door is a doctor. とすると、動詞が2つ並んだ不自然な文になります。

The woman who called you is my mother.
who は called の主語なので省略不可。
The train which leaves at seven is crowded.
which は leaves の主語なので省略不可。

名詞の後ろの S + V に注意する

省略された関係代名詞を読むときは、名詞の後ろに主語 + 動詞が続いていないかを見ます。

the book I bought では、book の直後に I bought が続きます。I bought の目的語が欠けているので、the book を説明していると判断できます。

The song we heard yesterday was beautiful.
we heard の目的語が欠けている。
The restaurant they recommended was closed.
they recommended の目的語が欠けている。

応用例と判別のコツ

前置詞が後ろに残る形

前置詞の目的語になっている関係代名詞も、省略されることがあります。

the house which I live in は the house I live in になります。in の目的語が先行詞 the house です。

This is the chair I sat on.
on の目的語が省略されている。
The person I spoke to was helpful.
to の目的語が省略されている。

省略された目的格と接続詞 that の省略

動詞の後ろの that 節でも that が省略されることがありますが、関係代名詞の省略とは別物です。

I think he is right. では、think の目的語になる名詞節の接続詞 that が省略されています。the man I met では、met の目的語になる関係代名詞が省略されています。

I believe he is honest.
接続詞 that の省略。he is honest は完全な文。
The man I believe is honest is Tom.
I believe の後ろで、関係詞節の主語が the man。構造に注意。

連鎖関係詞節への入り口

The man I think is honest is Tom. のように、I think が挿入されたように見える関係詞節があります。

この文では、the man が is honest の主語です。I think をいったん横に置くと、The man is honest. が見えます。高度な読解では、このような省略・挿入を見抜く必要があります。

The person I thought was your brother was a stranger.
I thought を横に置くと The person was your brother。
The book I believe will help you is on the desk.
I believe を横に置くと The book will help you。

大学受験で問われる重要ポイント

  • 目的格の関係代名詞は省略できることが多い
  • 主格の関係代名詞は原則省略できない
  • 所有格 whose は省略できない
  • 名詞の後ろに S + V が続いたら目的格省略を疑う
  • 前置詞が後ろに残る形に注意する
  • 接続詞 that の省略と関係代名詞の省略を区別する
  • I think / I believe が挿入された連鎖関係詞節に注意する

よくある間違い

間違い 1

誤りThe man lives next door is kind.
正しくはThe man who lives next door is kind.
理由who は lives の主語なので省略できません。

間違い 2

誤りThe book which I bought it was useful.
正しくはThe book I bought was useful.
理由目的格 which は省略でき、目的語 it は不要です。

間違い 3

誤りThe house I live is old.
正しくはThe house I live in is old. / The house where I live is old.
理由live は自動詞なので in が必要です。

理解を固める確認問題

最後に、この単元で迷いやすい判断ポイントを確認します。答えを開く前に、先行詞、関係詞節の欠け、関係詞の格、節全体の働きを自分で一度確認してみてください。

Q1. 省略できることが多い関係代名詞の格は?
目的格です。
Q2. 主格の関係代名詞は省略できる?
原則できません。
Q3. the book I bought の I bought には何が欠けている?
bought の目的語が欠けています。
Q4. the house I live in の in はなぜ必要?
live は自動詞で、場所を表す前置詞 in が必要だからです。
迷ったら:先行詞を見つけ、関係詞節の中に主語・目的語・所有・副詞のどれが欠けているかを確認します。名詞が欠けていれば関係代名詞、副詞の働きが欠けていれば関係副詞です。

まとめ

関係代名詞の省略では、目的格なら省略できることが多く、主格は原則省略できない、という違いが重要です。

関係詞が見えないときは、名詞の後ろの S + V に注目します。その節の中で目的語や前置詞の目的語が欠けていれば、省略された関係代名詞を補って読みます。


この章の進行

次は、関係詞の中でも 前置詞 + 関係代名詞 を整理します。


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この記事を書いた人

予備校講師・大学受験英語指導。TOEIC990点・英検1級。偏差値50〜60帯の受験生が英文法・英文解釈・英作文の力を体系的に身につけられるよう、問題解説を中心に発信しています。

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