導入
比較は、2つ以上のものを比べて、程度・量・差・順位を表す文法です。
Tom is tall. は「トムは背が高い」という普通の説明ですが、Tom is taller than Ken. にすると「ケンより高い」、Tom is the tallest in his class. にすると「クラスで一番高い」という比較になります。
第10章では、原級比較、比較級、最上級、倍数表現、no more than などの紛らわしい比較表現まで、大学受験で必要な比較を順番に整理します。
この記事では、文法事項そのものを順番に整理します。流れは次の通りです。
- 単元の中心イメージ — 比較をどう見るか
- 基本用法(比較の概要) — まず押さえる形と意味
- 応用例と判別のコツ — 入試で迷いやすい使い分け
- 大学受験で問われる重要ポイント — 整序・空所補充・読解で見る場所
- よくある間違い — 日本語訳や比較表現の形に引っ張られやすい形
単元の中心イメージ
比較の中心は、形容詞・副詞の程度を比べることです。
形容詞は名詞の性質を表し、副詞は動詞・形容詞・副詞・文全体を説明します。比較では、この形容詞や副詞を tall, taller, tallest、carefully, more carefully, most carefully のように変化させます。
比較を読むときは、何と何を比べているのか、どの程度違うのか、範囲はどこまでなのかを確認します。形だけを見て訳すより、比較対象と範囲を押さえることが大切です。
| 種類 | 形 | 中心の意味 | 例 |
|---|---|---|---|
| 原級比較 | as … as | 同じくらい | Tom is as tall as Ken. |
| 比較級 | -er / more … than | より〜 | Tom is taller than Ken. |
| 最上級 | the -est / the most … | 最も〜 | Tom is the tallest in his class. |
| 倍数比較 | twice as … as | 2倍〜 | This room is twice as large as mine. |
| 慣用比較 | no more than など | 少なさ・多さ・同等性 | He has no more than 500 yen. |
基本用法(比較の概要)
原級は同じ程度を表す
原級比較は as + 形容詞・副詞の原級 + as の形で、「〜と同じくらい」を表します。
as tall as Ken なら「ケンと同じくらい背が高い」です。否定文では not as … as または not so … as を使い、「〜ほど…ではない」を表します。
比較級は2つを比べる
比較級は、基本的に2つのものを比べます。形は -er than または more … than です。
短い形容詞・副詞では taller, faster のように -er をつけ、長い語では more important, more carefully のように more を使います。
最上級は範囲の中で一番を表す
最上級は、ある範囲の中で一番程度が高いことを表します。形は the -est または the most … です。
最上級では、in his class, of the three, among the students のように、どの範囲で一番なのかを示す表現がよく一緒に使われます。
応用例と判別のコツ
比較対象をそろえる
比較でよくある失敗は、比べる対象がずれることです。
My score is higher than Ken. は、点数と人を比べている形になります。正しくは My score is higher than Ken's. または My score is higher than Ken's score. です。
比較は形容詞だけでなく副詞にも使う
比較は形容詞だけでなく副詞にも使います。
He runs faster than I do. では faster が runs を説明しています。She answered more carefully than before. では more carefully が answered を説明しています。
比較は読解で省略を伴いやすい
比較の than や as の後ろでは、同じ語が繰り返されると省略されることがあります。
He is taller than I am. は He is taller than I. と短くなることがあります。また、This book is more interesting than that one. では that one が that book の代わりです。
大学受験で問われる重要ポイント
- 比較は形容詞・副詞の程度を比べる文法
- 原級比較は as … as で同じ程度を表す
- 比較級は -er / more … than で2つを比べる
- 最上級は the -est / the most … で範囲内の一番を表す
- 比較対象を同じ種類にそろえる
- than や as の後ろでは省略が起こりやすい
- in / of / among などで最上級の範囲を示す
- 比較は日本語訳より構造で判断する
よくある間違い
間違い 1
間違い 2
間違い 3
理解を固める確認問題
最後に、この単元で迷いやすい判断ポイントを確認します。答えを開く前に、比較の形、比較対象、範囲、差を表す語を自分で一度確認してみてください。
Q1. as … as は何を表す?
Q2. 比較級の基本形は?
Q3. 最上級で確認する範囲表現の例は?
Q4. My bag is heavier than you. はなぜ不自然?
まとめ
比較は、形容詞・副詞の程度を比べる文法です。原級比較、比較級、最上級の3つをまず区別します。
実戦では、形だけでなく、比較対象、差、範囲、省略を確認します。第10章では、この基本から入試で狙われる発展表現まで順に扱います。
この章の進行
- ← 前の記事:第 9 章まとめ|関係詞の見分け方
- 英文法カテゴリに戻る
- 次の記事:比較級・最上級の作り方 →
ここから第 10 章「比較」に入ります。まずは原級比較・比較級・最上級の全体像を押さえてから、倍数表現、比例比較、no / not を使う比較へ進みます。