導入
関係代名詞は、いつでも見える形で置かれるわけではありません。
This is the book I bought yesterday. では、the book と I bought yesterday の間に目的格の関係代名詞 which / that が省略されています。
この記事では、関係代名詞が省略できる条件、省略できない条件、省略された関係詞を読解で見抜く方法を整理します。
この記事では、文法事項そのものを順番に整理します。流れは次の通りです。
- 単元の中心イメージ — 関係詞をどう見るか
- 基本用法(関係代名詞の省略の概要) — まず押さえる形と意味
- 応用例と判別のコツ — 入試で迷いやすい使い分け
- 大学受験で問われる重要ポイント — 整序・空所補充・読解で見る場所
- よくある間違い — 日本語訳や先行詞だけに引っ張られやすい形
単元の中心イメージ
関係代名詞の省略の中心は、目的格なら省略できることが多い、というルールです。
the book which I bought では、which は bought の目的語です。この目的格 which は省略でき、the book I bought になります。
一方、the man who lives next door の who は lives の主語なので省略できません。関係代名詞が見えない英文では、名詞の後ろにいきなり主語 + 動詞が続いていないかを確認します。
| 関係代名詞の働き | 省略 | 例 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 主格 | 不可 | the man who lives here | who が lives の主語 |
| 目的格 | 可 | the book I bought | which / that が bought の目的語 |
| 前置詞の目的語 | 可の場合あり | the house I live in | in の目的語が省略 |
| 所有格 | 不可 | the girl whose father is a doctor | whose は所有を表す |
基本用法(関係代名詞の省略の概要)
目的格は省略できる
関係代名詞が関係詞節の中で目的語になっている場合、省略できることが多いです。
The movie that I watched yesterday was interesting. は The movie I watched yesterday was interesting. とできます。
主格は省略できない
関係代名詞が関係詞節の主語になっている場合、原則として省略できません。
The man who lives next door is a doctor. の who を省略して The man lives next door is a doctor. とすると、動詞が2つ並んだ不自然な文になります。
名詞の後ろの S + V に注意する
省略された関係代名詞を読むときは、名詞の後ろに主語 + 動詞が続いていないかを見ます。
the book I bought では、book の直後に I bought が続きます。I bought の目的語が欠けているので、the book を説明していると判断できます。
応用例と判別のコツ
前置詞が後ろに残る形
前置詞の目的語になっている関係代名詞も、省略されることがあります。
the house which I live in は the house I live in になります。in の目的語が先行詞 the house です。
省略された目的格と接続詞 that の省略
動詞の後ろの that 節でも that が省略されることがありますが、関係代名詞の省略とは別物です。
I think he is right. では、think の目的語になる名詞節の接続詞 that が省略されています。the man I met では、met の目的語になる関係代名詞が省略されています。
連鎖関係詞節への入り口
The man I think is honest is Tom. のように、I think が挿入されたように見える関係詞節があります。
この文では、the man が is honest の主語です。I think をいったん横に置くと、The man is honest. が見えます。高度な読解では、このような省略・挿入を見抜く必要があります。
大学受験で問われる重要ポイント
- 目的格の関係代名詞は省略できることが多い
- 主格の関係代名詞は原則省略できない
- 所有格 whose は省略できない
- 名詞の後ろに S + V が続いたら目的格省略を疑う
- 前置詞が後ろに残る形に注意する
- 接続詞 that の省略と関係代名詞の省略を区別する
- I think / I believe が挿入された連鎖関係詞節に注意する
よくある間違い
間違い 1
間違い 2
間違い 3
理解を固める確認問題
最後に、この単元で迷いやすい判断ポイントを確認します。答えを開く前に、先行詞、関係詞節の欠け、関係詞の格、節全体の働きを自分で一度確認してみてください。
Q1. 省略できることが多い関係代名詞の格は?
Q2. 主格の関係代名詞は省略できる?
Q3. the book I bought の I bought には何が欠けている?
Q4. the house I live in の in はなぜ必要?
まとめ
関係代名詞の省略では、目的格なら省略できることが多く、主格は原則省略できない、という違いが重要です。
関係詞が見えないときは、名詞の後ろの S + V に注目します。その節の中で目的語や前置詞の目的語が欠けていれば、省略された関係代名詞を補って読みます。
この章の進行
- ← 前の記事:関係代名詞 that
- 英文法カテゴリに戻る
- 次の記事:前置詞 + 関係代名詞 →
次は、関係詞の中でも 前置詞 + 関係代名詞 を整理します。