分詞の全体像

分詞の全体像
目次

導入

分詞は、動詞の意味を残したまま、名詞を説明したり、補語になったり、文全体に説明を加えたりする形です。

現在分詞 doing は「〜している」「〜させるような」のように能動・進行の意味合いを持ち、過去分詞 done は「〜された」「〜してしまった」のように受動・完了の意味合いを持ちます。

第8章では、現在分詞と過去分詞の基本から、分詞の形容詞用法、補語、分詞構文、with O C、慣用表現まで、大学受験で迷いやすいポイントを順番に整理します。

この記事のポイント(読了7分)
  • 現在分詞は能動・進行を表す
  • 過去分詞は受動・完了を表す
  • 分詞は文中の位置で働きが変わる
  • 分詞と動名詞は形だけでは区別できない

基本

分詞の中心は、動詞を「名詞や文を説明する語(修飾語・補語)」に変えることです。

a sleeping baby では sleep という動作が baby を説明しています。

a broken window では break という動作を受けた結果が window を説明しています。

つまり、分詞は動詞そのものではなく、動詞の意味を使って名詞や文を説明する道具です。

訳語よりも、説明される名詞との関係が能動なのか受動なのかを見ることが重要です。

中心イメージ 主な働き
現在分詞 doing 能動・進行 名詞修飾、補語、分詞構文 a sleeping baby / I saw him running.
過去分詞 done 受動・完了 名詞修飾、補語、分詞構文 a broken window / I had my hair cut.
分詞句 動詞のまとまりで説明 名詞を後ろから説明 the man standing by the door
分詞構文 文全体への説明 時・理由・条件・譲歩・付帯状況 Walking along the street, I met her.

現在分詞は能動・進行を表す

現在分詞は doing の形です。説明される名詞がその動作をしている側なら、現在分詞を使います。

a barking dog は「ほえている犬」です。dog が bark しているので、dog と barking の関係は能動です。

Look at the boy running in the park.
running in the park が the boy を説明。少年が走っている。
The news was surprising.
news が人を驚かせる側なので surprising。

過去分詞は受動・完了を表す

過去分詞は done の形です。説明される名詞がその動作を受ける側なら、過去分詞を使います。

a broken cup は「割られたコップ」「割れてしまったコップ」です。

cup が break する側ではなく、break された結果を持っているので broken になります。

This is a letter written in English.
letter は write される側。
I was surprised at the news.
I が驚かされた側なので surprised。

分詞は文中の位置で働きが変わる

同じ doing / done でも、名詞を説明していれば形容詞用法、be 動詞などの後ろで主語を説明していれば補語、文頭や文中で文全体を説明していれば分詞構文です。

形だけで決めず、どこに置かれていて、何を説明しているのかを確認します。

The girl reading a book is my sister.
reading a book は the girl を説明する形容詞用法。
Reading a book, she waited for the train.
Reading a book は文全体を説明する分詞構文。

判別のコツ

分詞と動名詞は形だけでは区別できない

doing は現在分詞にも動名詞にもなります。見た目ではなく、文の中で名詞として働くか、修飾語として働くかで区別します。

Reading books is fun. の Reading books は主語なので動名詞です。

The boy reading books is Tom. の reading books は boy を説明しているので現在分詞です。

Studying English takes time.
studying English は主語。動名詞。
Students studying English need practice.
studying English は students を説明。現在分詞。

分詞は関係詞節を短くした形として見られる

名詞の後ろに置かれた分詞句は、関係詞節を短くした形として理解できます。

the man standing there は the man who is standing there に近く、the book written by her は the book which was written by her に近い形です。

The woman talking with Ken is our teacher.
the woman who is talking with Ken と考えられる。
The language spoken in this village is unique.
the language which is spoken in this village と考えられる。

分詞構文は接続詞を含む節を短くした形

分詞構文は、接続詞 + 主語 + 動詞の節を短くして、文全体に説明を加える形です。

Because I was tired, I went to bed early. は、主語が同じなら Being tired, I went to bed early. のように表せます。

実際には Being が省略されて Tired, I went to bed early. となることもあります。

Walking along the river, I found a small cafe.
川沿いを歩いていると、小さなカフェを見つけた。
Written in simple English, the book is easy to read.
簡単な英語で書かれているので、その本は読みやすい。

よくある間違い

間違い 1

誤りThe window breaking by the boy was expensive.
正しくはThe window broken by the boy was expensive.
理由window は break される側なので過去分詞 broken を使います。

間違い 2

誤りThe boy played soccer is my brother.
正しくはThe boy playing soccer is my brother.
理由boy が play している側なので現在分詞 playing です。

間違い 3

誤りThe girl who reading a book is my sister.
正しくはThe girl reading a book is my sister.
理由分詞句で名詞を説明するなら who は不要です。

まとめ

分詞は、動詞の意味を残した修飾語・補語です。現在分詞は能動・進行、過去分詞は受動・完了を基本に考えます。

第8章では、まず名詞を説明する分詞を固め、次に補語、分詞構文、with O C、慣用表現へ進みます。

形だけでなく、説明される語との関係を見ることが分詞攻略の中心です。


この章の進行

ここから第 8 章「分詞」に入ります。まずは現在分詞・過去分詞の全体像を押さえてから、分詞の形容詞用法、補語、分詞構文、付帯状況へ進みます。


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この記事を書いた人

大学受験英語の専任講師。指導歴9年・のべ1,500人以上を指導。TOEIC990点(満点)・英検1級・登録日本語教員。英文法・英文解釈・英作文を「順番につなげて」学べるよう、問題演習を中心にわかりやすい解説を発信しています。

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