二重否定と never … without|否定を裏返して読む

二重否定と never … without|否定を裏返して読む

「珍しくなくない…?」——否定語が重なると、頭の中がこんがらがってきます。下の英文には、否定の仕掛けが2つ隠れています。まずは自力で挑んでみましょう。

目次

今回読む英文

まずノートに書き写して、自分で訳してみてください。

It is not uncommon for great writers to doubt their own talent, and few of them ever complete a major work without seriously considering giving it up at least once.

語彙チェック

uncommon
珍しい
doubt
〈物事〉を疑う
talent
才能
ever
(否定文で)一度でも
complete
〈物〉を完成させる
major
大きな
seriously
本気で
consider
〈こと〉をよく考える
give up
〈物事〉を断念する
at least
少なくとも
自分で訳したら答え合わせ
偉大な作家が自分の才能を疑うことは珍しくない。そして、少なくとも一度は本気で断念しようかと考えることなしに大作を完成させる作家は、ほとんどいない。

構造

形式S
It
形式主語(真主語は for 〜 to doubt 以下)
V・C
is not uncommon
珍しくない(not + un- = 二重否定 → 控えめな肯定)
真S
for great writers to doubt their own talent
偉大な作家が自分の才能を疑うこと(for A to do)
等位
and
そして(2つの文を並列)
S
few of them
彼らのうちほとんど〜ない(few=準否定)
V
ever complete
(一度でも)完成させる(ever=否定文脈の強調)
O
a major work
大作を
修飾
without seriously considering giving it up at least once
少なくとも一度は本気で断念を考えることなしに(few … without = 〜する者はほぼ皆…する)

読解のポイント

1
not + 否定的な語(un- / im- など)は二重否定=控えめな肯定
not uncommon = 珍しくない(わりとよくある)、not impossible = 不可能ではない。強い断言を避けた、断言を避けた控えめな肯定表現です。not without 〜(〜がないわけではない)も同じ仲間です(ポイント2の never … without とは別物)。
2
never(few)… without doing は「〜すれば必ず…する」
直訳「…することなしに〜することはない」→ 裏返して「〜するときは必ず…する」。It never rains without pouring. = 降れば必ず土砂降り。
3
準否定語 few / little / rarely / seldom は「ほとんど〜ない」
完全なゼロではなく「少ない」寄りの否定です。few(可算名詞)/little(不可算名詞)/rarely・seldom(頻度)。

練習問題

今回のポイントを意識して、別の英文を読んでみましょう。

She never reads a difficult novel without keeping a dictionary at hand, and it is not unusual for her to spend a whole evening on a single chapter.
自分で訳したら答え合わせ
彼女は難しい小説を読むときには、必ず辞書を手元に置いている。そして、一つの章に丸ひと晩かけることも珍しくない。
まとめ

not + 否定的な語は二重否定=控えめな肯定。never … without は「〜すれば必ず…」と裏返す。few / little / rarely は準否定「ほとんど〜ない」です。


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この記事を書いた人

大学受験英語の専任講師。指導歴9年・のべ1,500人以上を指導。TOEIC990点(満点)・英検1級・登録日本語教員。英文法・英文解釈・英作文を「順番につなげて」学べるよう、問題演習を中心にわかりやすい解説を発信しています。

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