名詞・代名詞・冠詞の全体像

名詞・代名詞・冠詞の全体像
目次

導入

名詞・代名詞・冠詞は、英文の中で「何について話しているのか」を決める文法です。

名詞は人・物・考え・出来事などの名前を表します。代名詞は同じ名詞を繰り返さずに受けます。

冠詞は、その名詞が初めて出るものなのか、特定されているものなのかを示します。

第12章では、可算名詞・不可算名詞、単数形・複数形、所有格、人称代名詞、it / one / that、不定代名詞、a / an / the、無冠詞を順番に整理します。

この記事のポイント(読了6分)
  • 名詞は数え方から考える
  • 代名詞は何を受けるかを明確にする
  • 冠詞は名詞の特定性を示す
  • 限定語が必要かを確認する

基本

この章の中心は、名詞を単独で見るのではなく、数・特定性・文中での役割まで合わせて見ることです。

可算名詞の単数形は、普通は a, the, my, this などの限定語なしで単独では使いません。

たとえば I bought book. ではなく、I bought a book. や I bought the book. とします。

代名詞は、何を指しているかが読み手に分かる形で使います。

冠詞は、日本語に直接対応しにくい文法ですが、「1つの種類」「特定できるもの」「一般論」の違いを表す重要なサインです。

分野 中心の考え方 注意
可算名詞 1つ、2つと数えられる a book / two books 単数形には限定語が必要
不可算名詞 量として見る water / information a water ではなく water / a glass of water
単数・複数 名詞の形と動詞を合わせる The child is / The children are 不規則複数に注意
代名詞 名詞の代わりに使う he / him / his / one / that 格と指示対象を確認する
冠詞 名詞の見え方を示す a book / the book / books a は1つ、the は特定、無冠詞は一般論

名詞は数え方から考える

名詞を見たら、まず可算名詞か不可算名詞かを確認します。

book, student, idea のように1つずつ数える名詞は可算名詞です。

water, information, advice, furniture のように量やまとまりとして見る名詞は不可算名詞です。

I need a chair.
chair は可算名詞。単数なので a が必要です。
I need some advice.
advice は不可算名詞。an advice とはしません。

代名詞は何を受けるかを明確にする

代名詞は、前に出た名詞や文脈上明らかなものを受けます。

Tom met Ken. He looked tired. では、He が Tom なのか Ken なのか文脈によって曖昧になることがあります。

代名詞は便利ですが、指すものが分かるように使う必要があります。

Mary lost her phone, but she found it later.
her phone を it が受けています。
This pen is mine, and that one is yours.
one は pen と同じ種類のものを指します。

冠詞は名詞の特定性を示す

a / an は、聞き手がまだ特定していない1つのものを出すときに使います。

the は、話し手と聞き手の間でどれかが特定できるものに使います。無冠詞は、複数名詞や不可算名詞で一般論を言うときによく使います。

I saw a dog in the park. The dog was very small.
初出は a dog、2回目は the dog。
Dogs are friendly animals.
dogs は一般論なので無冠詞の複数形です。

判別のコツ

限定語が必要かを確認する

可算名詞の単数形は、a, the, my, this, every などを伴うのが普通です。

I bought computer. のように単数可算名詞を a / the などの限定語なしで単独で置くと不自然です。

I bought a computer. なら「1台のコンピューター」、I bought the computer. なら「そのコンピューター」です。

She is a doctor.
doctor は単数可算名詞なので a が必要です。
Open the window, please.
どの窓か分かるので the window。

同じ日本語でも英語では扱いが違う

日本語では「情報」「家具」「宿題」「荷物」を自然に数えるように言えますが、英語では information, furniture, homework, luggage は不可算名詞として扱うのが基本です。

1つ、2つと言いたいときは、a piece of information, two pieces of furniture のように単位を足します。

This is useful information.
information は不可算名詞です。
We bought two pieces of furniture.
家具2点のように単位を使います。

冠詞は意味を変える

冠詞が変わると、名詞の意味の見え方が変わります。

I went to school. は「授業を受ける場所として学校へ行った」という制度的な意味になりやすいです。

I went to the school. は「その学校という建物・場所へ行った」という意味になりやすいです。

She is in hospital.
主に英式で、入院中という制度的な意味。
She is in the hospital.
その病院という場所にいる、または米式で入院中。

よくある間違い

間違い 1

誤りI bought book yesterday.
正しくはI bought a book yesterday.
理由book は単数可算名詞なので、a などの限定語が必要です。

間違い 2

誤りShe gave me many advice.
正しくはShe gave me a lot of advice. / She gave me some advice.
理由advice は不可算名詞なので many や複数形 advices は使いません。

間違い 3

不自然I lost my pen, so I bought it.(「新しいのを買った」のつもりで)
正しくはI lost my pen, so I bought one.
理由なくした同じペンを買ったのではなく、同じ種類の別のペンなら one です。

まとめ

名詞・代名詞・冠詞は、英文の中で指しているものを正確に決める文法です。

名詞の数え方、代名詞の指示対象、冠詞の特定性を合わせて見ると、英作文・整序・読解で迷いにくくなります。


この章の進行

ここから第 12 章「名詞・代名詞・冠詞」に入ります。まずは名詞の数え方、代名詞の受け方、冠詞の特定性をまとめて見ます。


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この記事を書いた人

大学受験英語の専任講師。指導歴9年・のべ1,500人以上を指導。TOEIC990点(満点)・英検1級・登録日本語教員。英文法・英文解釈・英作文を「順番につなげて」学べるよう、問題演習を中心にわかりやすい解説を発信しています。

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