導入
倒置は、普通の語順とは違って、主語と動詞・助動詞の位置が入れ替わる構文です。
疑問文の Do you know …?、場所を表す Here comes the bus.、否定語句の Never have I seen … などが代表です。
この記事では、倒置の基本発想、完全倒置と部分倒置、場所・方向の副詞句による倒置を整理します。
- 部分倒置
- 完全倒置
- 代名詞主語では倒置しないことがある
- 場所句が文頭に出る倒置
基本
倒置の中心は、文の一部を前に出した結果、語順が変わることです。
英語の基本語順は主語 + 動詞ですが、疑問・否定・場所の強調・文のつながりなどによって、助動詞 + 主語 + 動詞、または動詞 + 主語の形になることがあります。
倒置を見たら、まず完全倒置か部分倒置かを判断します。完全倒置は動詞そのものが主語の前へ出る形、部分倒置は助動詞だけが主語の前へ出る形です。
| 種類 | 語順 | 例 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 疑問文の倒置 | 助動詞 + 主語 + 動詞 | Do you know him? | 疑問文の基本 |
| 部分倒置 | 助動詞 + 主語 + 動詞 | Never have I seen it. | 否定語句で頻出 |
| 完全倒置 | 動詞 + 主語 | Here comes the bus. | 場所・方向の副詞で多い |
| 補語の前置 | 補語 + be + 主語 | Happy are those who are content with what they have. | 書き言葉・強調 |
| so / neither | so + 助動詞 + 主語 | So do I. | 同意・追加 |
部分倒置
部分倒置では、助動詞・be 動詞・do / does / did が主語の前に出ます。
否定語句が文頭に出たとき、Only then などが文頭に出たとき、疑問文でよく使われます。
一般動詞だけの文では do / does / did を使って倒置します。
完全倒置
完全倒置では、動詞そのものが主語の前に出ます。
Here comes the bus. / There stood a tall tree. のように、場所・方向を表す副詞や副詞句が文頭に出たときに起こることがあります。
代名詞主語では倒置しないことがある
Here comes the bus. は自然ですが、主語が代名詞なら Here it comes. のように普通語順になることが多いです。
Here comes it. とは普通言いません。場所・方向の倒置では、主語が名詞か代名詞かを確認します。
判別のコツ
場所句が文頭に出る倒置
場所を表す前置詞句が文頭に出ると、文語的・描写的な倒置が起こることがあります。
In the center of the room stood a round table. は「部屋の中央に丸いテーブルが立っていた」です。
主語が長い名詞句のとき、倒置によって描写が自然になります。
補語の前置
補語が文頭に出て、主語と動詞が倒置することがあります。
Great was his surprise. は His surprise was great. を強調した形です。
やや文学的・硬い表現ですが、読解では出会うことがあります。
倒置は主語を探す作業が重要
倒置文では、文頭の語句を主語だと勘違いしやすいです。
On the desk were several books. では、主語は On the desk ではなく several books です。
動詞の数も主語 several books に合わせて were になります。
よくある間違い
間違い 1
間違い 2
間違い 3
まとめ
倒置には、助動詞だけが前に出る部分倒置と、動詞そのものが前に出る完全倒置があります。
倒置文では、文頭の語句に惑わされず、本当の主語と動詞の対応を確認しましょう。
この章の進行
- ← 前の記事:特殊構文の全体像
- 英文法カテゴリに戻る
- 次の記事:否定語句の倒置 →
次は、特殊構文の中でも 否定語句の倒置 を整理します。
関連する章
関連記事(実践編)
- 英文解釈:否定語句の倒置を元に戻す
- 英文解釈:場所・方向の副詞句による倒置(MVS)を読む
- 英作文:「〜とは夢にも思わなかった」の書き方(Never / Little + 倒置)
- 英作文:「〜して初めて…した」の書き方(倒置)
文法の知識を定着させるには、繰り返しが大切です。1回5問・約3分で、今日学んだ内容を確認できます。
