不定詞の全体像

不定詞の全体像
目次

導入

不定詞は、to study, to read, to be などのように、to + 動詞の原形で作る形です。

「〜すること」「〜するための」「〜するために」と訳せることが多いですが、訳だけで判断すると、名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法を混同しやすくなります。

第6章では、不定詞を to + 動詞の原形という形だけでなく、文の中でどんな働きをしているかまで見て整理します。

この記事のポイント(読了7分)
  • 不定詞は to + 動詞の原形
  • 3用法は文中での働きで決まる
  • to があっても不定詞とは限らない
  • 不定詞の否定は not to do

基本

不定詞の中心は、動詞を名詞・形容詞・副詞の働きに変えることです。

つまり、不定詞は動詞の意味を残したまま、主語・目的語・補語になったり、名詞を説明したり、目的・原因・結果を表したりします。

用法 働き 見るポイント
名詞的用法 主語・目的語・補語になる To read books is important. 「〜すること」
形容詞的用法 名詞を後ろから説明する I have a book to read. 直前の名詞との関係
副詞的用法 目的・原因・結果などを表す I went there to see him. 動詞・形容詞・文全体を説明
意味上の主語 誰が to do するかを示す It is easy for me to read. for A / of A
発展形(完了不定詞・受動不定詞など) 時・受動・進行を表す to have done / to be done 主節との時間関係

不定詞は to + 動詞の原形

不定詞の基本形は to + 動詞の原形です。

to went, to studying, to reads のように、to の後ろに過去形・動名詞・三単現を置くことはできません。

want to study, need to leave, hope to pass のように、to の後ろは常に study / leave / pass という原形になります。

I want to study abroad.
私は留学したい。to study が不定詞。
She needs to leave early.
彼女は早く出発する必要があります。to leave が不定詞。

3用法は文中での働きで決まる

不定詞の用法は、日本語訳だけではなく、文の中でどの語と結びつき、どんな役割をしているかで判断します。

To study English is fun. では to study English が主語なので名詞的用法、a book to read では to read が book を説明するので形容詞的用法です。

To study English is fun.
to study English が主語。名詞的用法。
I need a chair to sit on.
to sit on が a chair を説明。形容詞的用法。

to があっても不定詞とは限らない

to の後ろが動詞の原形なら不定詞ですが、to が前置詞として使われる場合もあります。前置詞 to の後ろには名詞または動名詞が来ます。

look forward to, be used to, object to, be opposed to などでは、to の後ろに doing を置くのが基本です。

I look forward to seeing you.
この to は前置詞なので seeing。
She is used to getting up early.
be used to doing で「〜に慣れている」。

判別のコツ

不定詞の否定は not to do

不定詞を否定するときは、to の直前に not を置きます。

to not do も実際には見られますが、受験英文法では not to do を基本形として押さえます。

He told me not to open the door. では、開けないように言われたという意味です。

He promised not to be late.
彼は遅れないと約束しました。
The teacher told us not to use phones.
先生は私たちに電話を使わないように言いました。

不定詞は動詞の性質も残す

不定詞は名詞・形容詞・副詞の働きをしますが、中にある動詞の性質は残ります。そのため、目的語や補語、修飾語を取ることがあります。

to read this book carefully では、read の目的語 this book と、副詞 carefully が不定詞の中に入っています。

To solve this problem quickly is difficult.
solve の目的語 this problem、修飾語 quickly を含む。
I want to become a doctor.
become の補語 a doctor を含む。

主節との時間関係を見る

不定詞は単純形だけでなく、to have done, to be doing, to be done のように形を変えて、主節との時間関係や受動の意味を表します。

He seems to know the truth. は同時、He seems to have known the truth. は「知っていたらしい」と、主節より前のことを表します。

He seems to know the answer.
今知っているようだ。
He seems to have known the answer.
以前から知っていたようだ。

訳ではなく位置で3用法を決める

不定詞の3用法は、最初に訳で決めようとすると不安定になります。同じ to do でも、「〜するために」と訳せそうに見える場面が複数あるからです。

まず、to do 全体が主語・目的語・補語の位置にあるか、直前の名詞を説明しているか、動詞・形容詞・文全体を説明しているかを確認します。ただし stop のように目的語に doing を取る動詞の後ろでは、to do は目的語になれず、目的を表す副詞的用法になります。

訳はその後で当てはめます。

I have a lot of work to do.
work を後ろから説明しているので形容詞的用法。
I stopped to talk with him.
stopped の目的を説明しているので副詞的用法。

よくある間違い

間違い 1

誤りI want to studying abroad.
正しくはI want to study abroad.
理由不定詞の to の後ろは動詞の原形です。

間違い 2

誤りI look forward to see you.
正しくはI look forward to seeing you.
理由look forward to の to は前置詞なので、後ろは動名詞です。

間違い 3

誤りHe told me not open the door.
正しくはHe told me not to open the door.
理由不定詞の否定は not to do です。

まとめ

不定詞は、to + 動詞の原形で、動詞を名詞・形容詞・副詞の働きに広げる形です。

第6章では、3用法を土台に、意味上の主語、SVO to do、原形不定詞、完了・受動・進行、重要構文まで順番に整理します。


この章の進行

ここから第 6 章「不定詞」に入ります。まずは全体像を押さえてから、3用法・意味上の主語・原形不定詞・重要構文へ進みます。


関連する章

関連記事(実践編)

DAILY STUDY
この単元を毎日5問で復習

文法の知識を定着させるには、繰り返しが大切です。1回5問・約3分で、今日学んだ内容を確認できます。

ONLINE LESSON
無料体験のご案内

1 対 1・60 分・完全無料・勧誘なし。
英文を「読める」状態に変える学習方針を、個別にご提案します。

無料体験を申し込む →

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

大学受験英語の専任講師。指導歴9年・のべ1,500人以上を指導。TOEIC990点(満点)・英検1級・登録日本語教員。英文法・英文解釈・英作文を「順番につなげて」学べるよう、問題演習を中心にわかりやすい解説を発信しています。

目次