完了形・進行形・受動態の不定詞

完了形・進行形・受動態の不定詞
目次

導入

不定詞は to do だけではありません。

to have done, to be doing, to be done, to have been done のように形を変えます。

これらは、不定詞の動作が主節と同時なのか、主節より前なのか、進行中なのか、受け身なのかを表します。

この記事では、主節との時間関係を軸に、不定詞の完了形・進行形・受動態を整理します。

この記事のポイント(読了7分)
  • to have done は主節より前
  • to be doing は進行中
  • to be done は受動態
  • to have been done は完了 + 受動

基本

不定詞の時間関係は、主節の動詞を基準にして考えます。

to do は主節と同時または未来方向、to have done は主節より前、to be doing は進行中、to be done は受動の意味を表します。

意味 見るポイント
to do 同時・未来方向 He seems to know it. 知っているようだ
to have done 主節より前 He seems to have known it. 知っていたようだ
to be doing 進行中 He seems to be sleeping. 寝ているようだ
to be done 受動 I want to be praised. ほめられたい
to have been done 完了 + 受動 The work seems to have been finished. 終えられたようだ

to have done は主節より前

完了不定詞 to have done は、不定詞の動作が主節の時点より前であることを表します。

He seems to have been sick yesterday. では、seems は現在ですが、病気だったのは yesterday なので to have been を使います。

He seems to know the truth.
今知っているようだ。
He seems to have known the truth.
以前から知っていたようだ。

to be doing は進行中

to be doing は、不定詞の動作が進行中であることを表します。

She seems to be studying now. は、今勉強しているようだという意味です。

She seems to be studying in her room.
彼女は部屋で勉強しているようです。
He pretended to be sleeping.
彼は寝ているふりをしました。

to be done は受動態

不定詞の中で、主語が動作を受ける側なら to be done を使います。

I want to praise him. と I want to be praised. では意味が違います。後者は「ほめられたい」です。

I want to be loved.
愛されたい。
This rule needs to be changed.
この規則は変える必要があります。

判別のコツ

to have been done は完了 + 受動

to have been done は、不定詞の動作が主節より前に行われ、しかも主語が動作を受ける側であることを表します。

The building is said to have been built in 1900. は、建てられたのが「言われている」時点より前なので to have been built になります。

The temple is said to have been built in the 8th century.
その寺は8世紀に建てられたと言われています。
The report seems to have been written by a specialist.
その報告書は専門家によって書かれたようです。

seem / appear / be said と相性がよい

不定詞の発展形は、seem, appear, be said, be believed, be thought などとよく結びつきます。

He is said to be honest. は同時、He is said to have been honest. は過去の状態を表します。

She appears to be telling the truth.
彼女は本当のことを言っているようです。
He is said to have won the prize.
彼はその賞を取ったと言われています。

主節の時制ではなく時間関係を見る

to have done は、単に過去形を表す形ではありません。主節の時点より前かどうかを示す形です。

He seemed to have known the answer. では、seemed という過去の時点よりさらに前に知っていたことを表します。

He seems to have been busy yesterday.
現在から見て、昨日忙しかったようだ。
He seemed to have been busy the day before.
過去の時点から見て、その前日に忙しかったようだ。

よくある間違い

間違い 1

誤りHe seems to be sick yesterday.
正しくはHe seems to have been sick yesterday.
理由yesterday は主節 seems より前なので to have been を使います。

間違い 2

誤りI want to praised.
正しくはI want to be praised.
理由ほめられる側なので to be praised にします。

間違い 3

誤りShe is said to win the prize last year.
正しくはShe is said to have won the prize last year.
理由last year は言われている時点より前なので to have won です。

まとめ

不定詞の発展形は、主節との時間関係と、能動・受動の関係を表します。

to have done を「過去」とだけ覚えず、主節より前という相対的な時間で判断することが重要です。


この章の進行

次は、不定詞の中でも too … to / enough to を整理します。


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この記事を書いた人

大学受験英語の専任講師。指導歴9年・のべ1,500人以上を指導。TOEIC990点(満点)・英検1級・登録日本語教員。英文法・英文解釈・英作文を「順番につなげて」学べるよう、問題演習を中心にわかりやすい解説を発信しています。

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