there構文

there構文
目次

導入

英語には、「〜がある」「〜がいる」という 存在 を表す特別な構文があります。

それが there構文(There is / There are 構文)です。

There is a cat on the roof.
屋根の上に猫が 1 匹います。

日本語では「猫がいます」と主語から始めますが、英語では There を文頭に置いて、「存在している」ことを先に伝えます。

there構文は日常会話でも頻出しますし、大学受験でも 主語と動詞の一致There + 助動詞 などが問われます。

この記事では、there構文を次の流れで整理します。

この記事のポイント(読了8分)
  • There is + 単数名詞
  • There are + 複数名詞
  • 過去形:There was / There were
  • 不可算名詞の場合

基本

there構文の基本は、「ある場所に何かが存在している」ことを聞き手に初めて伝えることです。

there構文は、聞き手がまだ知らない情報(新情報)を導入するときに使います。

There is a book on the table.
テーブルの上に本が 1 冊あります。

この文は「テーブルの上に本がある」という新しい情報を聞き手に伝えています。

一方、すでに話題に上がっている本について述べるときは、there構文を使いません。

The book is on the table.
その本はテーブルの上にあります。

The book は「すでに知っている本」を指しています。この場合は通常の SV 構文を使います。

there構文の基本構造を表にまとめます。

要素 役割
There 形式上の主語(意味なし) There
be 動詞 「存在する」を表す is / are / was / were
真主語 実際に存在するもの a cat / many students
場所・時 修飾語 on the desk / in the park

ここで大切なのは、There 自体には意味がない ということです。

There は文法上の位置を埋めているだけで、実質的な主語は be 動詞の後ろにある名詞です。

There is + 単数名詞

be 動詞の後ろに来る名詞(真主語)が 単数 のときは、is を使います。

There is a library near my house.
私の家の近くに図書館があります。
There is an apple on the plate.
皿の上にリンゴが 1 つあります。

a library, an apple はどちらも単数名詞なので、is を使います。

There are + 複数名詞

真主語が 複数 のときは、are を使います。

There are three dogs in the yard.
庭に犬が 3 匹います。
There are many problems to solve.
解決すべき問題がたくさんあります。

three dogs, many problems はどちらも複数名詞なので、are を使います。

重要ルール:be 動詞は There ではなく、後ろの真主語に一致させます。

過去形:There was / There were

過去の存在を表すときは、was / were を使います。

There was a big tree in front of the school.
学校の前に大きな木がありました。
There were about fifty people at the party.
パーティーには約 50 人の人がいました。

不可算名詞の場合

不可算名詞(数えられない名詞)は単数扱いなので、is を使います。

There is some water in the glass.
コップの中に水が少しあります。
There is a lot of information on the internet.
インターネット上にはたくさんの情報があります。

入試で狙われるパターン

There + 助動詞 + be

there構文では、助動詞を使って「〜があるはずだ」「〜があるかもしれない」などの意味を表せます。

There must be a reason for this.
これには理由があるに違いない。
There may be some mistakes in the report.
その報告書にはいくつか間違いがあるかもしれない。
There will be a meeting tomorrow.
明日会議があるでしょう。

助動詞の後ろは原形 be になります。is や are にはなりません。

There being(分詞構文)

there構文を分詞構文にするとき、There being の形を使います。

There being no bus, we had to walk.
バスがなかったので、私たちは歩かなければなりませんでした。

この文は Because there was no bus, … を分詞構文に書き換えた形です。

分詞構文では、分詞の主語が主節の主語と異なる場合に 独立分詞構文 となります。there構文では There を意味上の主語として残し、being をつけます。

There being nothing to eat, we went out.
食べるものが何もなかったので、私たちは外出しました。

否定の there構文

「〜がない」と言いたいときは、いくつかの表現パターンがあります。

There is no time left.
残り時間がありません。
There are not any seats available.
空いている席はありません。
There is nothing wrong with it.
それには何も問題ありません。

no + 名詞not any + 名詞 はほぼ同じ意味ですが、no を使う方がフォーマルで力強い響きがあります。

疑問文の there構文

疑問文では be 動詞と There を入れ替えます。

Is there a post office near here?
この近くに郵便局はありますか。
Are there any questions?
何か質問はありますか。

よくある間違い

誤りThere are a lot of information.
正しくはThere is a lot of information.
理由information は不可算名詞なので、be 動詞は is にします。a lot of の後ろの名詞で判断します。
誤りThere must is a solution.
正しくはThere must be a solution.
理由助動詞の後ろは原形 be です。is は使えません。
誤りThere is the famous restaurant near the station.(新情報を導入する存在文として)
正しくはThere is a famous restaurant near the station.
理由there 構文は新情報を導入する形なので、既知の the ではなく a を使います。入試の整序・書き換えで the は不可です。

まとめ

there構文は、「ある場所に何かが存在する」ことを新情報として伝える 構文です。

ポイント 内容
基本形 There is / are + 名詞 + 場所
主語と動詞の一致 be 動詞は 後ろの真主語 に一致させる
助動詞 There + 助動詞 + be(原形)
分詞構文 There being 〜 の形(分詞構文は第9章で扱う発展事項)
否定 no + 名詞 / not any + 名詞 / nothing
新情報の原則 the ではなく a / some / many など不定の語を使う

there構文は一見簡単ですが、主語と動詞の一致や分詞構文など、入試で差がつくポイントが多くあります。

基本形をしっかり理解し、応用パターンにも対応できるようにしましょう。


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この記事を書いた人

大学受験英語の専任講師。指導歴9年・のべ1,500人以上を指導。TOEIC990点(満点)・英検1級・登録日本語教員。英文法・英文解釈・英作文を「順番につなげて」学べるよう、問題演習を中心にわかりやすい解説を発信しています。

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