分詞構文の主語一致

分詞構文の主語一致
目次

導入

分詞構文で最も危険なのは、分詞の意味上の主語と主節の主語がずれることです。

Walking down the street, a strange sound was heard. とすると、a strange sound が歩いているように読めてしまいます。

この記事では、分詞構文の主語一致、懸垂分詞、主語が違う場合の独立分詞構文を整理します。

この記事のポイント(読了6分)
  • 分詞の主語は主節の主語と一致する
  • 主語がずれると懸垂分詞になる
  • 主語が違うなら独立分詞構文
  • 懸垂分詞は英作文で減点されやすい

基本

分詞構文の中心ルールは、明示されていない分詞の主語は、原則として主節の主語と一致することです。

Walking down the street, I heard a strange sound. なら、歩いていたのは I です。

主語が一致しないまま分詞構文を作ると、意味が不自然になります。英作文や整序問題では、分詞の意味上の主語を必ず確認します。

判断 注意点
通常の分詞構文 Walking home, I met Ken. Walking の主語は I 主節の主語と一致
懸垂分詞 Walking home, a dog barked at me. dog が歩いたように見える 不自然
独立分詞構文 The weather being fine, we went out. weather が独自の主語 主語を明示する
慣用的分詞構文 Generally speaking, this is true. 話し手の立場を表す 主語一致の例外的表現

分詞の主語は主節の主語と一致する

普通の分詞構文では、分詞の意味上の主語は主節の主語と同じです。

Seeing the accident, I called the police. では、事故を見たのは I です。

分詞構文の前に I はありませんが、主節の主語から分かります。

Feeling tired, she went to bed early.
疲れていたのは she。
Opening the door, I found a cat.
ドアを開けたのは I。

主語がずれると懸垂分詞になる

分詞の主語と主節の主語が一致していない不自然な形を、懸垂分詞と呼びます。

Walking in the park, my wallet was stolen. では、my wallet が歩いていたように読めます。

正しくは While I was walking in the park, my wallet was stolen. などとします。

Walking home, it began to rain.
it が歩いているように見えるため不自然。
While I was walking home, it began to rain.
主語を明示して自然にする。

主語が違うなら独立分詞構文

分詞構文の主語が主節の主語と違う場合、その主語を分詞の前に明示できます。これを独立分詞構文と呼びます。

Because the weather was fine, we went on a picnic. は The weather being fine, we went on a picnic. と表せます。

The work finished, we went home.
work が finished の意味上の主語。
There being no bus, we walked to the station.
there being no bus で独立した状況。

判別のコツ

懸垂分詞は英作文で減点されやすい

読解では文脈で意味を補えることがありますが、英作文では主語のずれは大きな減点対象になります。

分詞構文を使う前に、分詞の動作主が主節の主語と同じかを必ず確認します。少しでも不安なら、接続詞を使った普通の節に戻すほうが安全です。

Having finished the report, the computer was turned off.
computer が report を終えたように見える。
After I finished the report, I turned off the computer.
主語を明示して自然にする。

慣用的な分詞構文は主語一致がゆるい

generally speaking, strictly speaking, judging from, considering などは、話し手の判断を表す慣用表現として使われます。

これらは普通の分詞構文の主語一致から少し離れて、表現全体で処理します。

Generally speaking, women live longer than men.
一般的に言えば。
Judging from his accent, he is from Canada.
彼の発音から判断すると。

独立分詞構文は硬い表現

独立分詞構文は文語的・硬い表現です。読解では出ますが、英作文では無理に使う必要はありません。

The meeting over, we left the room. のように、名詞 + 分詞・形容詞・副詞で状況を表すこともあります。

The sun having set, we stopped working.
日が沈んだので、作業をやめた。
Dinner over, we began to talk about the plan.
夕食が終わると、計画について話し始めた。

よくある間違い

間違い 1

誤りWalking down the street, a strange sound was heard.
正しくはWalking down the street, I heard a strange sound.
理由歩いていたのは I なので、主節の主語を I にします。

間違い 2

誤りBeing rainy, I stayed home.
正しくはAs it was rainy, I stayed home.
理由天気の it と主節の I が一致しないため、接続詞の節に戻します。

間違い 3

誤りFinishing the work, the room was cleaned.
正しくはAfter we finished the work, we cleaned the room.
理由finish した主語と clean した主語を明示します。

まとめ

分詞構文では、分詞の意味上の主語が主節の主語と一致するのが基本です。ここがずれると懸垂分詞になります。

主語が違うなら、独立分詞構文として主語を明示するか、接続詞を使った普通の節に戻します。英作文では特に主語一致を優先しましょう。


この章の進行

次は、分詞の中でも 分詞の重要表現 を整理します。


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この記事を書いた人

大学受験英語の専任講師。指導歴9年・のべ1,500人以上を指導。TOEIC990点(満点)・英検1級・登録日本語教員。英文法・英文解釈・英作文を「順番につなげて」学べるよう、問題演習を中心にわかりやすい解説を発信しています。

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