仮定法過去

仮定法過去
目次

導入

仮定法過去は、現在の事実に反する仮定を表します。名前に「過去」とありますが、意味は現在です。

If I had more time, I would read more books. は、過去にもっと時間があったという話ではありません。

実際には今時間があまりない、という現在の事実を背景にしています。

この「過去形なのに現在の反実仮想」という感覚をつかむことが、仮定法の最初の山です。

この記事のポイント(読了5分)
  • 現在の事実に反する仮定
  • be 動詞は were が標準
  • would / could / might を使い分ける
  • 現在の反実仮想と未来の低い可能性

基本

仮定法過去の中心は、現在の事実とは違うことを仮に述べることです。

形は If S 過去形, S would / could / might 原形。be 動詞では were を使うのが標準です。

部分 役割
if 節 If S 過去形 現実と違う条件
主節 S would 原形 その場合の結果
主節 S could 原形 その場合に可能なこと
主節 S might 原形 その場合にありうること

現在の事実に反する仮定

仮定法過去は、今の現実とは違うことを想像します。If I knew the answer は、実際には答えを知らないという意味を含みます。

主節では would / could / might + 原形を使います。

If I knew the answer, I would tell you.
もし答えを知っていれば、あなたに言うのに。実際には知らない。
If I had a car, I could drive you home.
もし車があれば、あなたを家まで送れるのに。実際にはない。

be 動詞は were が標準

仮定法過去では、主語が I / he / she / it でも were を使うのが標準です。

特に If I were you は入試頻出の定型表現です。

If I were you, I would not do that.
もし私があなたなら、それはしません。
If he were here, he could explain it.
もし彼がここにいれば、それを説明できるのに。

判別のコツ

would / could / might を使い分ける

主節の助動詞は、意味に合わせて選びます。would は自然な結果、could は可能、might は弱い可能性です。

空所補充では、単に would を入れるのではなく、文脈が可能性を求めているかを見ます。

If I had enough money, I would buy the camera.
お金があれば、そのカメラを買うのに。
If I had enough money, I could buy the camera.
お金があれば、そのカメラを買えるのに。

現在の反実仮想と未来の低い可能性

仮定法過去は現在の反実仮想だけでなく、実現可能性が低い未来にも使われます。

If he came tomorrow, I would be surprised. は、明日来る可能性をかなり低く見ています。

If he calls me tonight, I will tell you.
電話がある可能性が十分にあると見ています。
If he called me tonight, I would be surprised.
電話がある可能性を低く見ている。

丁寧表現にもつながる

I would like to … や Could you …? のような丁寧表現も、現実から距離を置く発想とつながっています。

仮定法の過去形は、単なる過去ではなく心理的距離を作る形だと考えると整理しやすくなります。

よくある間違い

間違い 1

誤りIf I am you, I would study abroad.
正しくはIf I were you, I would study abroad.
理由仮定法過去では were を使います。

間違い 2

誤りIf I have more time, I would read more.
正しくはIf I had more time, I would read more.
理由現在の反実仮想なので if 節は過去形です。

間違い 3

誤りIf she were here, she will help us.
正しくはIf she were here, she would help us.
理由仮定法では主節も would にします。

まとめ

仮定法過去は、現在の事実に反する仮定を表します。過去形は時間ではなく現実との距離を表しています。

If S 過去形, S would / could / might 原形の形を、意味とセットで使えるようにしましょう。


この章の進行

次は、仮定法の中でも 仮定法過去完了 を整理します。


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この記事を書いた人

大学受験英語の専任講師。指導歴9年・のべ1,500人以上を指導。TOEIC990点(満点)・英検1級・登録日本語教員。英文法・英文解釈・英作文を「順番につなげて」学べるよう、問題演習を中心にわかりやすい解説を発信しています。

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